ITU:国際電気通信連合



■ ITU:国際電気通信連合




 国際電気通信連合(ITU)は、世界の電気通信に関する各国政府間の国際組織である。地上および宇宙(衛星)における周波数利用(および静止衛星軌道位置)に係る国際規約と国際条約を採択することを目的としおり、各国は自国の法令をこの採択に基づき決定しなければならない。その他、通信分野において世界規模での相互接続性を確保するための諸標準の開発や開発途上国に対する技術的援助など、多くの役割を担っている。

 ITUの組織は、全権委員会議を最高意志決定機関とし、46の理事国で構成される理事会を設置している。そして、具体的な作業を進めているのが無線通信部門(ITU-R)、電気通信標準化部門(ITU-T)、電気通信開発部門(ITU-D)の3部門である。

 ITUのTICS(Transport Information and Control Systems)への取り組みは、1994年にアメリカが新しい研究課題案として設置することを、ITU-Rに提案したことに始まる。1995年に正式に承認され、ITU-RのSG(Study Group)8のWP(Working Party)8Aが担当している。

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ITUでのITSに関わる検討


 ITSでは最先端の技術により、人と道路が一体となったシステム作りを目指しており、電波を用いた無線通信等は重要な要素技術である。

 1995年から開始されたITU-RでのITS分野の審議により、1997年10月にはITS分野での無線条件である「Objectives and Requirements」がまとめられ、無線通信総会にて承認された。

 具体的な無線技術については「Technologies」としてまとめられており、「DSRC at 5.8GHz band」(5.8GHz帯のDSRC)、「Low Power Short-range Radar」(60GHz帯及び76GHz帯の安全運転支援のための小電力自動車レーダ)等の項目について日本が中心となって取りまとめを行った。これらのDSRC、短距離レーダ等を含むドラフトは、1999年2月にはWP8Aにて承認、更に11月には上位組織であるSG8においても承認された。

 その後、2000年5月にトルコで行われた無線通信総会にて承認を受け、ITU勧告がなされている。

時期 主な動向
1994年 ITU-R WP8AにてDSRCの検討開始
1997年10月 ドラフト「Objectives and Requirements」が無線通信総会にて承認
1999年2月 WP8Aにおいても各ドラフトが承認
1999年11月 SG8においても各ドラフトが承認
2000年5月 トルコで行われた無線通信総会にて承認されITU勧告され国際標準に
2002年8月 電波方式の5.8GHzがITU-Rの勧告として国際標準に



5.8GHz帯DSRC標準化への取り組み



 ITSの鍵とも言える技術であるDSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)の標準化については、日米欧において、電波方式の5.8GHz帯DSRCが標準となっている。

5.8GHz帯DSRCへの取組状況
年次欧州北米日本
1992DSRCの開発に着手    
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1995    DSRCの標準化に着手
199610月:ISOで5.8GHz帯のDSRCのNP(New Work Item Proposal)が可決DSRCの北米標準化に着手(当初は915MHz) 3月:電気通信技術審議会がETC用5.8GHz帯DSRCの技術的条件を答申
19979月:5.8GHz帯DSRCが欧州予備規格として可決5月:ITS AmericaがFCC(Federal Communication Commission: 連邦通信委員会)にDSRC用として5.8GHz帯を申請4月:ISOへドラフト提案
9月:電波管理審議会が関連規定を答申(9月22日施行)
11月:電波産業会において民間規格策定
1998  6月:FCCはDSRC用として5.8GHz帯に同意し、NPRM(Notice of Proposed Rulemaking: 意見招請)を官報に発行 
1999  10月:FCCはDSRC用として5.8GHz帯の使用を正式決定し、制度整備に着手 
20003月:5.8GHz帯DSRCの欧州規格移行への審議開始2月:ASTM(米国材料試験協会)で5.8GHz帯DSRCの方式について審議開始1月:電気通信技術審議会において、多分野において利用可能な汎用型DSRCシステムの技術的条件の審議に着手
10月:電気通信技術審議会が汎用型DSRCシステムの技術的要件を答申
2001  3-6月:FCCが5.8GHz帯DSRCに関して意見聴取4月:汎用型DSRCシステムの導入に必要な電波法関係省令を改正
2002     5月:ASTMにおいて北米DSRC規格策定 9月:電波産業会において汎用型DSRC規格策定




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