ウィーン協定 (ISO/CEN技術協力協定)
- ISO(国際標準化機構)とCEN(欧州標準化委員会)の間で1991年5月17日に結ばれた、規格開発における相互の技術協力に関する協定。共同で規格を検討することを定め、CENによるDIS(国際規格原案)の作成を認めた。
ITSに関する標準化を進める専門委員会(TC:Technical Committee)は、それぞれISO/TC204、CEN/TC278である。双方のTCは、その性質上、標準化作業内容が類似または同一である部分が多い。このため、作業の重複を避ける目的から、ウィーン協定に基づいて協同で標準化作業を行うことが合意されている。(1993年12月)
TCにおける協力は、それぞれの各WG(ワーキンググループ)において、ISO主導およびCEN主導の割り当てを行うことで進められる。CEN主導のWGは、ウィーン協定及びCENの内部規定に従って、CENの会議にISOメンバーの参加を認めている。
ISO委員会原案(CD:Committee Draft)に関する意見照会を経た後の規格の承認に関しては、ウィーン協定に従って並行投票が行われる。
ウィーン協定の目的とその実施の結果および非欧州メンバーに提供される機会の不足に関する理解が不充分な点があるとの認識から、JIS(日本工業規格)の調査・審議を行うJISC(日本工業標準調査会)は、ウィーン協定に関する説明会を開催するとともに、産業界からの苦情を聴取した。この結果、依然として問題のあるケースがあることが判明し、改訂を含めた提案をJCG会合にてISO・CEN側に提出し、ウィーン協定の見直しの動きが始まった。
(参考:JISCホームページ「ウィーン協定改訂の提案について」)
ウィーン協定の問題点
- CENがDIS(国際規格原案)を作成する場合、日本を含む非欧州諸国は、CENがISOにDISを提出するまで国際規格策定に関与することができない。
- (CENメンバーのみによる作業は、欧州の要請のみに関心が向けられる傾向がある。このため、早い段階から非欧州諸国のニーズがprEN(欧州規格原案)に反映されなければ、透明性(Transparency)・公開性(Openness)・公平性(Impartiality)を確保できず、「国際規格作成プロセスに関する原則(WTO/TBT協定 Annex4)」を欠く。)
日本の立場、関係
- 1995年、WTO(世界貿易機構)のTBT協定(貿易の技術的障害に関する協定)の合意により、国家規約を国際規約に原則として合わせることとなった。もちろん、日本もTBT協定を批准しているので、JIS規格もISOやIECの規格に整合させなければならないことになった。
ウィーン協定見直しの経緯
- 協定の見直しは、次のような経緯で進められた。
2000年5月 JISCによるウィーン協定改訂の提案 (JISCホームページ 文書ISO/CEN JCG N112) 2000年8月 JISC提案に対するJCGからの回答 (JISCホームページ 文書ISO/CEN JCG N115) 2000年9月19日 JCGの回答に対するJISCのコメント (JISCホームページ 「ISO/CEN JCG N115に対するJISCコメント」) 2000年9月26日 JCG会合における議論 (JISCホームページ 「主な結果について」)
(参考:JISCホームページ「ウィーン協定改訂の提案について」)