今後の道路整備の重要な柱に
ITSが位置づけられる

 98年度から始まる新たな道路整備五箇年計画(案)では、これまでの道路ネットワークの整備などに加え、ITSが道路交通サービスの高度化のための戦略的手段として位置付けられた。関係省庁や民間などと連携し、ITS全体構想に基づき、21世紀の新たな道路交通システムの構築を推進するとしている。
 実用化と展開の本格的な推進として、五箇年計画の最終年度、2002年度にETC対応の料金所整備率を6割に、VICSサービスの受信可能な都道府県のカバー率を現在の約2割から概成にする。また道の駅やサービスエリアなどを地域情報化の拠点として形成する。
 研究開発としては、AHSの研究開発と実用化を積極的に推進するとともに、物流の効率化の支援や道路管理の情報化についてシステムの開発と試験運用を行うとしている。
 また、システムの共通的な基盤であるプラットフォームの構築をめざし、システムアーキテクチャの策定や基準類の整備に取り組む。国際標準化活動に積極的な参加・支援を行う。
 このように、五箇年計画には、道路政策が高度情報通信社会の構築に貢献すべきという認識から、ITSを積極的に推進していくことが明示されている。







システムアーキテクチャ
策定に向けて活動を開始

 日本のシステムアーキテクチャ(以下SA)策定について、97年12月の5省庁連絡会議で基本方針が決まった。5省庁がVERTISの協力により策定することとし、98年10月の第5回ITS世界会議ソウル大会で概要を公表する予定である。
 さまざまなアプリケーションが研究開発から実用化へとステップアップしつつあるITSにとって、相互運用性(interoperability)の確保のための統合化(integration)と標準化(standardization)は大きなテーマとなっている。そのためSAの策定は必要不可欠であり、策定にあたっては、中間段階も含め、内外にオープンな形で行うことになっており、国内の産学への意見照会や海外への情報発信はVERTISの協力を得て行われる。
 SA策定の目的は大きく3つあり、「統合的なシステムの効率的な構築」、「ITSに係わる調達コスト縮減を実現」、「国内・国際的な標準化を推進」である。
 この策定により日本のITSは新たな段階を迎えることになる。




建設省へのITS研究開発予算が
増加−前年度比1.06

 98年度のITS研究開発予算が決まった。厳しい財政事情にもかかわらず、その重要性から前年度比1.06(建設省分)と増加し、82億円の予算となった。
 研究開発への取り組みとしては、大きく以下の3つである。

1)システム間の標準化に関する調査の推進として、ITSの統合化に向けて、汎用性のある通信規約(プロトコル)等を策定し、地域間やシステム間の互換性を確保する。
2)研究プロジェクトの推進として、
 @道路管理の情報化に関する調査に着手
 A商用車両等の運行管理への狭域通信の活用に関する検討
 BAHSに関する調査の推進
3)国際標準化への対応として、日本のシステムを国際標準と整合の取れたものとするため、ISO等への各国提案内容の分析や日本としての提案活動を推進




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