■アメリカレポート


TEA-21 本格始動
 ISTEAの後継法が、7月クリントン大統領の署名を経て発効した。これは、アメリカの道路政策の方向性を示すものになる6箇年計画だ。最終的な法律名はTEA-21(21世紀陸上交通最適化法)。大統領が法成立に当たって、「アメリカが21世紀に全速力で進んでいくため、道路や交通システム(中略)に歴史的、長期的な投資を行っていく必要がある」と述べるなど、とにもかくにも自動車交通に求める使命は極めて高いと広く認識され、その中で交通が抱えるさまざまな課題解決の切り札と注目を集めるITSだが、今回成立したTEA-21の中でいよいよ本格的な実用化に向けさまざまなプロジェクトが盛り込まれている。

 予算面において、ITSは今までは研究開発の項目に位置づけられていたが、TEA-21では拡大され、通常の道路建設費用の中にもITS予算が盛り込まれ、ISTEA予算の倍増近い予算が確保されることになった。従来のパイロット的な配置・試験から、一般の道路建設と併せたITSの実用配備が本格化する。それに加えて、DSRCの周波数制定作業を2000年1月1日までに完了させるよう定めている他、全米のITS配備の総合化・相互利用に本腰を入れるため、ナショナルアーキテクチャーの着実な実施を義務付けるなど、アメリカもいよいよ日本と同じ方向付けをして進み出す。

 研究開発分野において、IVI政策に対して
1)衝突防止技術
2)ヒューマンファクターに関する研究
3)業績評価
4)インフラ技術と車両技術の統合
5)費用便益分析
に重点を置くよう国会が強く注文を付けていることからもアメリカ全体の取り組みの真剣さが伝わってくる。
 アメリカが力強い踏み出しを始めたことで、研究開発分野だけでなく、実配備計画の立案方針など、今後日米の協調がますます強く求められる。VICS等一部分野でリードしてきた日本だがITS全体の早急な実配備に向けた具体策作りが必要だ。
(Washington D.C. 原田一洲)


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