研究・各種会議

自主研究の紹介

調査研究のあゆみ - 平成26年度 -

道路をめぐる民間活力の活用
道路分野における民間活力の活用の推進を図るには、民間事業者の参入への希望が強い分野を把握するとともに、これに対する官の支援方策の提供が必要となる。また、現行の規制が障壁となることや、道路開発資金の新規が平成21年度を持って停止されたことからも資金面における課題が生じるなど、既存の制度の活用だけでは不十分であることも想定される。
これらのことから、既存事業や新たに民間事業者の参画が期待できる事業について、具体事例を参考としつつ、課題を抽出し、道路分野での民間活力の活用を実現するために必要とされる支援方策について調査研究を行った。
道路課金制度をどう考えるか
~欧米における導入状況~
近年、諸外国では、道路の利用に応じ道路利用者に料金を課す仕組みである道路課金制度を積極的に検討する傾向にある。EU諸国では、EU指令のもと制度の検討・導入が進められている。また米国では、長期にわたる投資不足により、道路及び公共交通システムが危機的状況に陥っているという認識のもと、陸上交通インフラ資金調達委員会による報告書「Paying Our Way」がまとめられ(2009年)、財源確保や資金調達の方法について検討が続けられている。このようなことから、走行距離に応じて料金を課す走行距離課金制度を主な対象に、諸外国における検討・導入状況、背景や目的、課題等について調査を進めているところであり、ドイツ、フランス、英国、オランダ、といったEU 主要国の状況について調査を行った。
自動運転の実現に向けた最新動向
運転支援・自動運転は安全性、効率、利便性の向上に大きな効果が期待され、古くから研究開発されてきた。近年、車両に搭載した各種センサーにより機能する運転支援が実用化され、市場へ浸透しつつある。また、自動運転にむけた実験やデモンストレーションも様々なフィールドで実施されており、新たな展開が現実味を帯びてきたところである。
本調査研究では、車両が自ら判断してドライバーの運転を支援するシステムおよび自動で走行するシステムについて、その動向を調査し、インフラからの支援による課題解決に向けた検討を実施した。
ETCの国際標準化動向
道路課金の国際標準について検討しているISO/TC204/WG5では、欧州内の統一課金システムに向けた国際標準化を進め、このシステムを実現出来る仕組み、規格に関する国際標準化が昨年でほぼ完成した。現在議論されている国際標準案は、①走行経路把握、②DSRCのセキュリティ強化、③世界のETC技術調査(日本提案)である。
首都圏における国土強靭化、国際競争力の向上
~東京が強い都市であるために~
「首都圏における国土強靭化、国際競争力の向上~東京が強い都市であるために~」をテーマとし、東京が今後も強い都市で有り続けるために必要な社会インフラを、持続可能な体制・仕組みによって整備していくために必要な方策を提案するため、防災・国際競争力の2つの観点からワーキンググループ(以下WG)を立ち上げ、研究を実施した。
『防災WG』においては、首都直下型地震を想定し、地震発災直後に助かった命を、インフラ機能で守り通すための現状の課題と対応について「直接生命の危険につながる要因」、「避難・対応に影響を与える点」の2つの観点から整理を行った。『国際競争力WG』では、「東京の国際競争力強化を支える都市・道路交通インフラのあるべき姿を明らかにする」ことを目的とし、東京の国際競争力強化に伴い増加が想定される外国人の都市的活動を構成する基本要素として、外国人の受入環境に関する課題を「働く」、「住む」、「交流」の3つの視点から整理し、都市・道路交通分野で解決・対応すべきことについて整理を行った。
東京臨海部における都市型公共交通システム(BRT),道路と都市の一体的な再生方策
~2020年東京五輪を見据えて~
2020年東京オリンピック開催の決定を受け、東京臨海地区では、オリンピック関連施設だけでなく、オフィス・住居などの開発計画や各種の施設整備の構想がなされているが、これらの交通需要を支える交通基盤は脆弱な状況である。また、首都高速道路などを始めとする社会基盤は、近年老朽化が目立ってきており、更新の時期を迎えている。
その様な背景を踏まえ、東京臨海部における都市型公共交通システムについて提案するとともに、道路空間を活用した道路と都市の一体的な再生方策について、道路法の改正を念頭にその将来イメージの提案を行った。
次世代発話型車載器サービスの展開
~ITSスポット通信を利用した新サービスの活用~
ITS車載器の普及が本格化するにあたり、今後の様々なサービスを踏まえた「発話型車載器」の機能・要件等をより広く意見集約する場として、車載器メーカをはじめとし、ナビメーカ、路側器メーカとともに自動車メーカや関係諸団体等に参画願い、平成26年4月より「次世代発話型車載器サービス検討会」を立ち上げている。
この検討会の取組みとし、プローブ情報の活用が想定されるサービスイメージ案について、①官サービス、②将来想定される官サービス、③想定される民間サービスの観点から各サービスの概要について紹介する。
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