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道路行政セミナー

最新号

道路行政セミナー・11月号
ROAD ADMINISTRATION SEMINAR・2025 Nov

令和7年11月27日発行

INDEX
高速道路会社の取り組み

全線開通10周年を迎えた常磐自動車道の整備効果及び広報施策について
・・・東日本高速道路株式会社

訴訟事例紹介

道路凍結のため自動二輪車で転倒し障害を負ったとして、国賠法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた事例
(平成29年8月31日 名古屋地方裁判所民事第5部判決)
・・・国土交通省 道路局 道路交通管理課

地域における道路行政に関する取組み事例
  • シーニックバイウェイ北海道20年の歩みと展望
    ―全国に広がる地域づくりのモデル―
    ・・・北海道開発局 建設部 道路計画課
  • 新しい道路防災点検の取り組み
    ~「奈良県版 防災点検の手引き(案)」について~
    ・・・奈良県 県土マネジメント部 道路マネジメント課
  • 竹取公園周辺地区における歩行者利便増進道路の導入検討
    ・・・奈良県広陵町 都市整備部都市整備課

高速道路会社の取り組み

全線開通10周年を迎えた常磐自動車道の整備効果及び広報施策について(PDF:2,466KB)

東日本高速道路株式会社

Point

 2025年3月で全線開通から10年を迎えたことを機に、常磐自動車道が整備されたことにより発現された効果(以下、 整備効果)をとりまとめた。 開通効果は10年間と長期にわたり現れているため、統計データから得られる定量的なデータとヒアリング調査結果を中心とした開通後の効果(定性的なデータ)を組み合わせ、確認された整備効果について紹介する。また、今回とりまとめた整備効果や常磐自動車道の果たしてきた役割に関して、多様なマスメディアを活用した情報発信の事例についても紹介する。

訴訟事例紹介

道路凍結のため自動二輪車で転倒し障害を負ったとして、国賠法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた事例
(平成29年8月31日 名古屋地方裁判所民事第5部判決)
(PDF:339KB)

国土交通省 道路局 道路交通管理課

Point

【事案の概要】
 普通自動二輪車で走行中に、路面の亀裂部分から生じた湧き水が凍結していたために転倒し障害を負ったことについて、スリップ事故対策が不十分であるなど道路の設置又は管理に瑕疵があったとして、道路管理者に対し国家賠償法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた。
(平成29年8月31日 名古屋地方裁判所民事第5部判決)

【判決要旨】
・本件事故現場付近の路面に亀裂があり、その亀裂から生じた浸出水が当時凍結してい た事実はあるが、現場付近の交通量は多くなく、以前に凍結を原因とする事故は発生していなかったこと、被告は以前に透水管を設置し、その結果浸出水が少なくなったこと、路面凍結箇所は数メートル幅であったこと、冬期早朝に交通量の少ない山間部の道路を走行する運転者は一定の注意を払って走行すべきであることなどを踏まえれば、本件道路は転倒なく走行できる状況であった。
・冬期に気温が低下して路面が凍結する可能性のある道路は、本件道路の他にも相当数存すると推認でき、被告は道路雪氷対策実施計画において他の管理する道路における他の工事の必要性の度合いや優先順位等を総合勘案した上で、本件事故現場を注意看板の設置箇所に指定し、1カ月に数回パトロールで道路状況等の確認を行っていた。
・上記等諸事情を総合すると、被告は、本件事故現場及びその付近の本件道路について、 財政支出が可能な範囲で、必要性の度合いや優先順位等を総合勘案した上で、本件事故現場及びその付近の本件道路が浸出水により凍結しても車両の運転者が一定の注意を払って通常どおり走行すれば転倒事故を防止することのできる適切な措置をとっていたと認められるから、被告による本件道路の管理に瑕疵があったとは認められない。

地域における道路行政に関する取組み事例

シーニックバイウェイ北海道20年の歩みと展望
―全国に広がる地域づくりのモデル―
(PDF:2,278KB)

北海道開発局 建設部 道路計画課

Point

 シーニックバイウェイ北海道は、制度創設から20年を迎えました。地域を主体に、行政・企業と連携し、景観・観光・地域づくりを進め、全国モデルとして発展してきた取組です。人のつながりを基盤に、地域に根差した“文化”として定着し、国際的な連携も広がる中、地域の誇りとソフトインフラを育む活動が今後も期待されます。


新しい道路防災点検の取り組み
~「奈良県版 防災点検の手引き(案)」について~
(PDF:1,057KB)

奈良県 県土マネジメント部 道路マネジメント課

Point

 奈良県では道路斜面災害の防止に向け、SAR衛星データや赤外線調査、データベースを活用した新しい防災点検手法を導入。
 「奈良県版防災点検の手引き(案)」を策定し、効率的・高精度な点検で災害リスク低減を目指します。


竹取公園周辺地区における歩行者利便増進道路の導入検討(PDF:2,978KB)

奈良県広陵町 都市整備部都市整備課

Point

 広陵町は奈良盆地の中西部に位置し、のどかな田園緑地と土地区画整理事業による大規模開発住宅地が共存した町並みを有しています。活気あるまちづくりを目指して様々な施策に取り組む中で、現在、「公園を核とした賑わいのまちづくり」をコンセプトとした事業を奈良県と連携して進めております。
 本稿では、これらの事業の中で実施した「広陵町竹取公園周辺地区まちづくり」における道路が生み出す賑わいに関する社会実験についてご紹介します。

編集後記

友人のひとりが50km歩く大会に挑戦したと聞きました。制限時間は12時間。半日もの長い時間を歩く体力はもちろんのこと、気力を維持するのは大変だろうなぁと思いつつも、ちょっと興味が湧いてしまいます。ちなみに、100kmの距離を26時間という制限時間で歩く大会もあるそうです。

駅に掲出されているポスターなどで、桜並木や紅葉の散策、寺社仏閣巡りのような企画は目にしたことがありますが、アスリートビブス(ゼッケン)をつけ、こんなにも長い距離を歩く大会があるとは、知りませんでした。参加した友人曰く、ダラダラと歩いていると制限時間内にゴールすることができず、それなりに早く歩くことが必要とのこと。当方、早く歩くのは苦手なので、完歩できる自信がありませんが、チェックポイントを通過しながら、ゴールという目標に向かって歩くことは、達成感を得られる貴重な経験となるはずです。

当方の周辺に限りますが、歳を重ねるごとに糖尿病の予備軍となる人が増えてきており、心配がつきません。血液中のブドウ糖のことを血糖といいますが、その濃度は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンによって一定の範囲に保たれています。糖尿病は、このインスリンが十分に働かないために慢性的に血糖が増えてしまう病気です。血糖の濃度(血糖値)を高いまま放置すると、将来的に心臓病、腎不全、失明、足の切断といった合併症につながります。したがって、日々の生活において、血糖値をうまくコントロールすることが、糖尿病の予防につながります。その方法のひとつとして、歩くという有酸素運動が非常に有効といわれています。

健康診断での血糖値が高いと診断されてしまった友人たち。体質的なものもあろうかと思いますが、これからも共に出かけ、楽しい想い出を分かち合うためにも、健康でいてもらわなければ困ります。本人たちも大変危惧しており、近ごろ、積極的に歩くようにしているその様子を嬉しく見守っています。改善できればそれに越したことはありませんが、現状を維持するだけでも十分素晴らしい成果だと思います。これからも歩く習慣を続け、いつの日か、長距離を歩く大会に出ることになったら、おにぎりやお茶などの差入れを持って、応援に行きたいなと思っています。(U)


お問合せ窓口

(一財)道路新産業開発機構 松澤
TEL:03-5843-2911 Mail:RAseminar@hido.or.jp

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