最新号
道路行政セミナー・3月号
ROAD ADMINISTRATION SEMINAR・2026 Mar
令和8年3月30日発行
INDEX
訴訟事例紹介
視覚障害者が歩行中に、フェンスの未設置より川に転落し傷害を負ったとして、国賠法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた事例災害応急対策移動施設の道路の占用について
(令和6年5月15日 長崎地方裁判所佐世保支部判決)
・・・国土交通省 道路局 道路交通管理課
TOPICSⅠ
「小名浜道路」開通に伴う整備効果について
・・・福島県いわき建設事務所
TOPICSⅡ
災害対策や防災・減災対策の推進に緊急予算を支援
~「防災・減災対策等強化事業推進費」のご案内~
・・・国土交通省 国土政策局 地方政策課 調整室
地域における道路行政に関する取組み事例
- バスタ新宿10周年の挑戦
~バスタ新宿インフラツーリズム始動~
・・・国土交通省 関東地方整備局 東京国道事務所 計画課 - 新潟県における持続可能な除雪体制の確保に向けた取組
・・・新潟県 土木部 道路管理課 - 阿賀野市における冬期交通の確保について
・・・阿賀野市 産業建設部 建設課
訴訟事例紹介
視覚障害者が歩行中に、フェンスの未設置より川に転落し傷害を負ったとして、国賠法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた事例
(令和6年5月15日 長崎地方裁判所佐世保支部判決)(PDF:344KB)
国土交通省 道路局 道路交通管理課
Point
【事案の概要】
原告が被告の管理する川沿いの土地を通行していた際、川に転落し傷害を負ったことについて、転落場所付近にフェンスが設置されておらず道路の設置又は管理に瑕疵があったとして、道路管理者に対し国家賠償法2条1項に基づき損害賠償請求がなされた。
(令和6年5月15日 長崎地方裁判所佐世保支部判決)
【判決要旨】
・本件通路は近隣住民に日常的に利用されていることから、子どもや高齢者、障害者等の利用も想定する必要がある。また、護岸高に対して水深が非常に浅く、転落時は重大な傷害が生じる可能性が高いと認められ、転落場所付近のみ約20メートルにわたってフェンスが未設置であることは、営造物の設置又は管理に瑕疵があったと認めるのが相当である。
・被告は、本件通路は道路法上の道路ではなく、河川管理の施設のため、道路と同等の基準での安全性が求められるものではないと主張するが、具体的な利用状況等を前提に通常有すべき安全性を備えているか否かが判断されることに変わりはなく、通常有すべき安全性を欠いていたとする判断に影響を与えるものではない。
・原告は本件通路を日常的に通行し、フェンスがないことを認識していたことや、護岸と駐車車両の隙間をあえて通行する必要性、合理性は高くないこと等から、原告の選択は事故発生の可能性を高めるものであったと言わざるを得ず、5割の過失相殺を認めるのが相当である。
TOPICSⅠ
「小名浜道路」開通に伴う整備効果について(PDF:5,589KB)
福島県いわき建設事務所
Point
「小名浜道路」は、この小名浜港を中心とする臨海地域と常磐自動車道を無料の自動車専用道路で直結し、物流ネットワークの強化や大規模災害時の円滑な緊急輸送を目的に整備が進められました。令和7年8月7日に全線開通し、同時に常磐自動車道の「いわき小名浜IC」も供用開始しました。本稿では、全線開通から約半年後に実施したアンケートの調査結果等を踏まえ、小名浜道路が地域にもたらした多岐にわたるストック効果について紹介します。
TOPICSⅡ
災害対策や防災・減災対策の推進に緊急予算を支援
~「防災・減災対策等強化事業推進費」のご案内~(PDF:4,950KB)
国土交通省 国土政策局 地方政策課 調整室
Point
防災・減災対策等強化事業推進費は、国民の安全・安心の確保をより一層図るため、年度当初に想定し得ない災害や事故等の突発的な事象が発生した際に、各省庁が所管する公共事業へ年度途中に予算を配分し、緊急的かつ機動的に防災・減災対策を強化する制度です。
令和8年度の募集にあたり、制度概要、募集スケジュール、活用事例等について紹介します。
地域における道路行政に関する取組み事例
バスタ新宿10周年の挑戦
~バスタ新宿インフラツーリズム始動~(PDF:2,018KB)
国土交通省 関東地方整備局 東京国道事務所 計画課
Point
バスタ新宿は、大正時代に架設された国道20号新宿跨線橋の老朽化による架け替えに合わせて、当時新宿駅西口に分散していた19箇所の高速バス乗降場を集約させ、人・バス・タクシー乗降場が一体となる拠点として平成28年4月に開業した。令和7年4月には利用者7,000万人を達成し、全国約300都市へネットワークを繋ぐ日本最大級のバスターミナルである。本稿では、10年目を迎えるバスタ新宿におけるインフラツーリズムの概要等について報告する。
新潟県における持続可能な除雪体制の確保に向けた取組(PDF:1,928KB)
新潟県 土木部 道路管理課
Point
新潟県では、安全な冬期道路交通を確保するため、除雪オペレータの高齢化や担い手不足の課題を踏まえ、協議会を設立し、持続可能な除雪体制の確保に向けた取組を進めています。本稿では、広報活動や免許取得支援等による人材確保、ワンオペ化やICT活用による業務効率化、支払制度改定などの取組についてご紹介します。
阿賀野市における冬期交通の確保について(PDF:2,274KB)
阿賀野市 産業建設部 建設課
Point
阿賀野市ではこれまでの冬期交通確保のため、消雪パイプの整備を進めてきました。現状の整備状況について整理し課題を考えたなかで、将来に渡り持続して冬期交通を確保していくためには、これまでの積極的な消雪パイプ整備の方針からの見直しも必要となってきています。当市における、これまでの取り組みと課題について紹介します。
編集後記
少し前のこととなりますが、腸活(いわゆる腸内環境を整える取り組み)という言葉が脚光を浴びました。流行りからは遅れてしまいましたが、花粉症の症状緩和を目指し、現在、腸活を実践しております。
腸に良い菌といえば、乳酸菌やビフィズス菌が代表格として思い浮かびます。これは、ヨーグルトで補うことができそうです。また、ヨーグルト以外では、普段の食事に発酵食品を選べば良いようなので、容易に取り組めそうな味噌汁、納豆、キムチ。毎食とはいきませんが、なるべく1日1回はどれかしらを取り入れるようにしています。すると、毎日代わり映えのしない地味な食事となりますが、身体が喜んでいる感じがしています。
独自に取り組んでいる腸活。勝手な思い込みがあるかもしれないと思い、腸活に関する書籍数冊に目を通しました。私たちの身体には約1,000兆個の常在菌が存在しています。そのうち腸内には500~1,000種類、約100兆個の菌が住んでいるとともに、免疫細胞の約60%以上が集まっています。そのため、腸は人体で最大の免疫器官であり、全身の健康の要といわれています。腸を健やかに保つことで、アレルギー症状の緩和を含めた身体の健康、ココロの健康、肌や髪のアンチエイジングにも有用であるというので、活き活きと毎日を過ごすためにも、腸活の必要性を確信しました。
腸の働きを調べていくうちに、病気知らずの健康長寿の人には、「酪酸菌(らくさんきん)」と呼ばれる特殊な腸内細菌がたくさん存在しているという記述が目に留まりました。酪酸菌は、大腸上皮とよばれる細胞のエネルギー源として腸そのものを元気にする菌であり、炎症や悪玉菌の増殖を抑制し、乳酸菌やビフィズス菌などが住みやすい環境を整えてくれています。そして、私たち日本人の多くは、海藻、豆類、野菜、果物を食べることで腸内の酪酸が増える腸内細菌を有しており、これが筋肉量と関連して長寿を実現しているというのです。この研究レポートには、長寿地域の人々は、たんぱく質の摂取量はそれほど多くなく、筋肉量と相関していたのは酪酸であったと記されていました。
酪酸菌は、ぬか漬けに含まれているようですが、ぬか床を育てる覚悟はまだ持てないため、当面はこれまで通り、海藻、豆類、野菜、果物を食し、酪酸を増やす腸活を進めていきたいと思います。なお、腸内細菌は多様性が高いほど安定して健康に寄与するとされており、人が営む社会もまた同じであると思うと、不思議と感慨深いものがあります。(U)
お問合せ窓口
(一財)道路新産業開発機構 松澤
TEL:03-5843-2911 Mail:RAseminar@hido.or.jp

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